母音 え 練習 京都 ことば音楽療法

今回は、母音「え」について述べます。

 

唇と舌が逆に動くという現象があります。
「唇前進(まるくなる)、舌後退」
「唇後退(平たくなる)、舌前進」
日本語の「え」は、唇が円くなってもいなく、平べったくもない。舌は中間の位置で、舌先は下の歯茎のすぐ後ろあたりにある。そう、唇の形は中間であり、舌の位置も中間であり、「え」は中間音となります。
「あ」「え」「い」の関係を確認します。
「あ」は、非円唇・前舌・広母音
「え」は、非円唇・前舌・半狭・半広母音
「い」は、非円唇・前舌・狭母音
「あ」「え」「い」の共通点は、非円唇・前舌。違いは、舌の高さ。硬口蓋と舌面の間の空間の広さが違います。「え」は、「あ」と「い」の中間の広さです。

 

母音の練習の中で「え」がとても難しい場合があります。「え」は曖昧さがかなりある音です。曖昧な音の構えである「え」だけを取り出して練習することは、ヒントが少なくわかりにくいものです。他の音と比べて違いがわかれば、曖昧さも少なります。「え」は「あ」と「い」の中間の音ですので、練習には「あ」と「い」を組み合せて練習します。
ことば音楽療法のレッスンでの「え」の練習は、
ラソミの音階で
「あー、えー、いー、えー、あー」(ミ、ソ、ラ、ソ、ミ)
「あー、えー、いー、えー、いー」(ミ、ソ、ラ、ソ、ラ)
と歌います。
「え」の意識付けに前の音に間を入れたり、伸ばしたりします。
Aマイナー伴奏で、さらに発声持続を促したり、
337拍子に合わせて、断続発声の練習をしたりと
母音の音、構音を、音楽と模倣を用いて強化してゆきます。


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