ことば音楽療法のリズム打ち 認知機能への働きかけ 京都 ことば音楽療法

言葉のレッスンは、発話をメインに組んでいます。
リズム、動作模倣、舌や口の模倣、息を吹く、母音の模倣、2音節語などなど。
課題はたくさんありますが、
まずは、導入の際は、リズム打ちをひたすらします。
リズムは音楽の基本ですが、
何より、リズムは人とコミュニケーションをとる上でも大切なのです。
人に注目する、人と合わせる、共有体験からみても重要なのです。

 

リズム打ちの練習ですが、
発話が苦手な子供たちは人の真似が苦手。
学習は人の真似から始まりますが、その真似がなかなできない子供たち。
苦手なことを面と向かって「さあ、やってごらん」といっても、
できないことは意識しても当然できません。
もちろんリズム打ちもそうです。
そこで、音楽療法である ことば音楽療法は337拍子のリズムを用います。
337拍子つまり、2拍のフレーズのこと。
きらきら星、お馬の親子、アンパンマンマーチ、ジブリの散歩など、
2拍のフレーズは、自然とリズムを感じる童謡やアニメソングに多いのです。
ますは、ピアノでAmコードのリズムを聴いてもらい、
親御様に子供の体に触れてリズム打ちをしてもらいます。
ただ、リズムは、連続ではなく、途中休止をいれます。
3回たたいて、休む。
3回たたいて、休む。
その休止が重要です。
連続した音は不安を呼び起こしますので、休止を入れることで安定したリズムになります。
リズムは人間の本能に働きかけます。
リズムは無条件に「楽しく」なります。
リズム打ちができなくても、耳からは音が入ります。
誰かに背中をたたいてもらうことで、触覚、振動覚を通してリズムが入ります。
リズムに合わせて誰かに手を持ってもらい、自分の手をたたくことで、刺激が加わり強化されます。そして、手をたたく自分の手、他人の手を自分の目で見てもらいます。

 

耳と体でリズムを覚え、目と触覚、固有覚で叩き方を覚えてもらい、
そして、リズム打ちの「まね」をしてもらいます。

 

真似が苦手な子供は、「入力」がしっかりしていません。それで「出力」である「人の真似」ができません。「入力」があいまいなので、自分の頭の中に「イメージ」が浮かびませんので、人の真似ができません。それが認知機能と言われている機能です。
発話が出にくい子供たちに対しては、丁寧な認知機能への働きかけが大切です。
ことば音楽療法は、子供たちへの認知機能に働きかけ、音楽を用いることで楽しく感じられ、楽しみながら発話を導いてゆきます。

 

これからは、ブログでレッスン内容をくわしく説明してゆきます。

 

参考文献「障害児の言葉の音楽療法 Japanese Intonation Therapy」堀田喜久男著

 

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