ことば音楽療法の2拍フレーズ 337拍子と7拍 京都 ことば音楽療法

ことば音楽療法のリズムの基本は2拍フレーズ。
いわゆる337拍子です。
このリズムに乗って、発話のレッスンをします。
リズムに乗って、
絵カードやパネル、絵本を見せたり
母音の発声、動作模倣(口や舌、動作等)を導ていきます。
刺激の呈示は最後の小節にします。(下図 大文字の箇所)
このリズムにより、聴いている子供に注意を促し、
刺激の呈示を強化させ、
聴いている子供の反応を引き出します。

 

 ♩♩ |  ♩× |  ♩♩ |  ♩× |  ♩♩| ♩♩| ♩♩| × |
タンタンタンウン、タンタンタンウン、タンタンタンタンタンタンタン

 

注)文字変換ができず、四分休符を×で書いています。

 

音楽はリズムで、聴いている人を、「不安にさせたり」「安心にさせたり」します。
音楽は不安定と安定の繰り返し、最後の大安定で終わるフレーズがほとんどです。
不安定は、聴いている人に注意を促し、
休止により、聴いている人の気をひきつけ、期待を持ち掛け、
そして最後の大安定により、聴いている人に達成感、共感を与えます。

 

♩♩ |  ♩× |  ♩♩ |  ♩× |  ♩♩| ♩♩| ♩♩| ♩× |
連続リズム(♩♩)により不安を与え、
休符(♩×)を入れることで安定(安心)を与え、
不安と小安定を繰り返し、
最後の大安定(♩×:達成感、共感)で終わる。
たった8小節の音楽ですが、ちゃんとした音楽です。

 

注意が反れやすい子供たちですが、耳からは自然とリズムや音は入ります。
(聴覚過敏のお子様もおられるので、大きな声や音は用いません。)
連続音の間の休止により、聴いている子供たちに注意を促し、期待感を持ち掛け、
最後の小節で、「共感」を学んでもらいます。

 

このフレーズでは、特に後半の7拍は基本形と呼び、とても重要な要素をもっています。
大安定を導く7拍リズム。
このリズムは何回繰り返しても飽きがこず、
永遠に続くような感覚にもなります。
レッスンでは、その7拍リズムだけを取り出して用いることが多い場合もあります。

 

当教室は、音楽教室でははく、「言葉の教室」です。
認知機能を強化し、発語を導くのが目的です。
ことば音楽療法は、発語への手技でありますが、
当教室は、発語が苦手なお子様の発達や認知機能の評価もしっかりさせていただき、
レッスンをしています。
今後のブログでは、当教室で使用している評価方法も紹介してゆきます。

 

参考文献「障害児の言葉の音楽療法 Japanese Intonation Therapy」堀田喜久男著