返事の練習 要求表現の練習 異同概念 太田ステージ StageⅡその③ ことば音楽療法 京都

人とのコミュニケーションで、
たずねたことをオウム返しで返答する子供たちに対して
要求の手段や返事の手段を教えることは大切です。
要求表現の手段には、指さし、音声、カード、
返事の手段には、うなずき、〇×カードなどがあります。
返事の手段のはい(Yes) いいえ(No)の練習ですが、
うなずき、首振りの使用は子供たちにとっては難しいですね。
「うなずくこと、首振り」の理解が難しいようで、
うなずく動作と「はい(Yes)」の意味、
首振り動作と「いいえ(No)」の意味ががつながりにくいようです。
便利なうなずきと首振りが使用できれば、コミュニケーションが成立する場面が増え、
本人とってはストレスが少なくなると思われます。
動作模倣でもなかなかか苦手な子供が多いです。
うなずきの場合は、子供の頭を触りながら動かし動作模倣を促したりします。
また、Yesの表現の「はーい」の練習もします。子供の手を持って手を挙げる練習もします。〇×のカードを呈示しながら、理解を促してゆきます。

 

異同概念を教えることも重要です。
「同じ」と「違う」の言葉歌を歌いながら、異同概念を教えてゆきます。
「うなずき」と「首振り」の動作も促します。
「バナナとバナナは、おなじ~おなじ~」(うなずき)
「バナナとリンゴは、おんじ?おなじですか?」(首振り)
「バナナとリンゴは、ちがう~、ちがう~」(うなずき)

 

要求表現できる場面を設定して、要求表現を促します。
「○○ビデオ見たい?」
「○○の絵本見たい?」など、たずねて「うなずき」を促したりします。
「うなずき」ができない場合は、手を挙げさせて「はーい」の練習もします。
たずねるときも、言葉歌をアドリブで歌います。
「○○ちゃん、み、み、見たーい?」
337拍子のリズムでYesの「はーい」と手を挙げることを楽しく教えてゆきます。

 

太田ステージのStageⅡ(シンボル機能の芽生えの時期)では、
コミュニケーションの基礎をつくるために、要求手段の有効な使用ができるように場面設定し教えてゆきます。子どもがいろんな手段で人に自分で要求を伝える意欲を引き出すことがポイントです。①
物と物との関係の概念の基礎をつくるために"同じ”の理解や”違う”に気づくことも教えてゆきます。(異同概念)②
言葉歌を聞きながら、子供たちは楽しく学んでいます。

 

①認知発達治療の実践マニュアル p132 参照
②認知発達治療の実践マニュアル p122 参照

 

 

 

「こぐまちゃん、トーマスと遊びたい?」
「トーマスと~遊ぶ~?♪」
「はーい!」
(画像はイメージです。)